ほんまかいなシリーズ 66 ~くれい先生の悲鳴奇声の巻き~

涙と感動! 笑いと哀愁 ウソのような私のドキュメント!
ほんまかいなシリーズ 66
~くれい先生の悲鳴奇声の巻き~


一時大人気だった遊園地、

しかし、いつしか閉園となった

今は無き「奈良ドリームランド」

そこで、一番人気だったのが

「トルネードジェットコースター」だった。

正式名称は「ローラーコースター」だそうだ。


客席が竜巻の様にグルグルと渦巻き状に

360度回転しながら進んでいくのだ。

(二枚の写真参照)

”きゃーっ・・・あーーっ・・・ギャーーッ”

女の子達の黄色い、赤い悲鳴が・・・。

その下のに居たら何やら・・・

天から雨水がトルネードで降ってきた。

周りには木が全くないのに・・・蝉のオシッコ?

・・・えっ、まさか~誰かのオシッコ?

 

ここにはもう一つの、目玉の乗り物があった。

名称はよく覚えていないのだが、

名付けて「垂直滑り台」というヤツだ。

 

それは、数十メートル上空から垂直に下降して、

最後の地面に近くなると急カーブして

徐行しその後、静止するという代物だ。 

見ると十数階建てのビルぐらいの高さがある。

 

まあ、見た目も少し勇気がいる形だ。

私も当時は若かったので

“こんなもんへっちゃらだ”と挑戦する。

その頂上に行くと、

まるで、天下を取った様な凄く爽快な眺めだ。

下を見ると少し・・・いやとても怖い!

でも、ここまで来たからにゃ・・・

いや、ここで尻込みするようでは・・・

「男がすたる」というものだ!

さてその数秒後だった 

”あっあ~~~~~~~~~っ”

ドリームランド全体にとどろく・・・

いや、天にまで届くような奇声がこだました。

”あ~~~~”といえば、想い出したぞ。

そう、「比叡山人工スキー場」に行った事がある。

当時、整骨院の助手の時代、同僚5人が車で出掛けた。

途中の山の坂道がだんだん狭くなり・・・

その後、急に雪面に変わったではないか!

それに増して最悪な事に、

スノータイヤ、チェーンは未装着のままだっだ。

危ないんじゃないの・・・と思った途端だった。

あっちに滑り~こっちに滑り~

ハンドルと違う方向に横滑り、

路面をダッチロール・・・

なんと道の横は崖だっだ。

まさに「ポツンと一軒家」への道だ。 

運転手以外の皆が 

”ああ~わお~うお~” 

”あ~~ああ~お~い~ひい~”

車内に、運転手以外の四人の悲鳴が鳴り響く。

幸い、なんとかスキー場に無事たどり着けた。

皆が”ほっ”と胸を撫で下ろす。

 

 

 ここで、ひとつ説明しておくべき事があります。

私の出身地は、豪雪地の越後。スキー場が沢山ある。

でも広大な越後新潟だ、私の実家周辺は平地だったので、

実は・・・殆どスキーをやった経験が無いのだ。

でも実家には、ちゃんと親父のスキー板があった。

一度だけだが、高校生の頃に友人と3人で、

6㎞離れた一番近くの通称「三度栗」と呼んでいた

標高300㍍くらいの低い山に、スキーに行った事がある。

そのスキーの帰り道で、私は友人達に自慢をした 

”いや~俺、一度も転ばなかったよな~” 

 

するとすぐさま返してきた

”そりゃそうだろう~

あっちゃんのスキー板はゼンゼン滑らない・・・

直滑降でも途中で止まってしまうんだもの・・・

転ぶはずがねえさ・・・当たり前(めえ~)だ” 

「が~ん」 言われてみればそのとおりだ。

ラッカーを殆ど塗っていなかったから・・・。

 

話しを戻そう、

そんなスキーど素人の私達助手が、

全く手ぶらで出掛けた・・・比叡山人工スキー場、

そこでスキー板、ストック、スキー靴をレンタルで現地調達、

私の服装は、スキーウエアがないの・・・

場違いの「雨合羽」という出で立ちだ。

それはともかくとして、リフトでいざ頂上へ・・

ゲレンデは休日なので賑わっていた。

普通ならば、いわゆる定型的な滑り方・・・

それを何というのだろう?

文学的な表現をするなら「つづら降り?」をするのだが、

私にはそれが出来ないし、全くやった事がない、

それにさ、そんな辛気くさいことやりたくない・・・

と、言っておこう。 

とにかく曲がった事は大嫌いな私

(はああ~?=天の声)

人生は真っ直ぐに生きないといけない・・・

例えスキーであってもオンナジだ。

とにかく滑り出した

・・・その直後 ”あああ~~~~~”

どうもこれは、私の得意技のようだ。

周囲に黄色信号を届けながら直滑降だ。

どうだこの潔さ!(あほ~!)

当然だが、一番下までその奇声は続く。

奇声?悲鳴?の数回目に、ふと思った・・・

私はターザンか?それとも蒸気機関車?

・・・でも、奇声は続いた。あ~~あ~~~~ああ~~~” 

皆から注目を浴びるこの心地よさ・・・(ん?)

人とぶつかる危険性を察知した際の、未然防止策にもぬかりはない!

横に滑り込みセーフをするのだ。

(残念ですが、それしかありませんね~)

まあ、例えたら「大谷翔平の盗塁」

・・・と言ったところか?

(ちがいます)

帰路の車の中で

年上の同僚がこぼした・・・

しっかし、「くれいさん」だけは、
ほん~まに、どこに居るか判ったな~あ~の声で”

と、褒められた。(ちがいます~!)

振り返ってみると、あの日あのスキー場で

最速の男は、何を隠そうこの私だった。

まるで、冬季五輪の滑走の選手のように

颯爽としていたからな~間違いない。

イラストはそのイメージだ。

(全くちがいます!)

 

これだけは言える、

その日のそのスキー場の中で

最も注目を浴びたのが・・・何を隠そう・・・

いや、一番目立ったのが、この~・・・

いやいや、一番周りに迷惑をかけたのが、

何を隠そう・・・この私だった・・・かもしれない

(そうですね!)

格言・・・大きな声は、心肺機能にとても良いのだ。

あなたもどこかで、大きな声大きな奇声を、発してみるのもひとつの方法だ。


『ほんまかいなシリーズ』はHPブログにて、月1回程度のペースで発表中。
全部で60話以上の、あり得ない実話を集めたノンフィクションシリーズだ。 
ブログで以前の記事も是非とも探してみてね~! by くれい鍼灸整骨院 06-6327-6569